世界中のスポーツバイクブランドの最新モデルが集結する、日本最大のスポーツ自転車フェスティバル「サイクルモードインターナショナル」が2017年11月3日(金・祝)から5日(日)までの3日間開催されました。会場に展示されていたミニベロ関連製品を見てきましたので、さっそくご紹介します!
会場は例年どおり幕張メッセ 1~4ホール。自転車だからこそ見られる絶景やサイクリングロードを紹介する旅がテーマの「ジテンシャ×旅フェア」、クルマに自転車を積んで出かける「シックスホイールスタイル」など、自転車を購入したあとの楽しみをテーマとしたコーナーもたくさんありました。地方自治体のブースで、サイクリングコースの資料を集められた方も多かったのでは?ミニベロの車体展示では、昨年からのeBikeブームに加え、カーボンフレームのフォールディングバイクなども目立ちました。
*各項目の頭の数字は出展ブースNo.です。
2-03 BESV(BESV JAPAN)
世界最大の電動アシスト自転車市場であるヨーロッパにおいて、そのデザイン&性能で高い評価を受けているBESVのブース。新たにリリースされたMTBタイプ、ロードバイクタイプ、クロスバイクタイプの3モデルが目立っていましたが、小型サイズながら大容量バッテリーにグレードアップされるなど、ミニベロも更に進化していました。
ブースでは、自分のスマホにダウンロードしたARアプリでマーカーにかざすと、BESVのアンバサダーののんさんが登場するなど、遊び心のある仕掛けも用意。各モデルの詳細スペックも表示されました。
2-25 SAVANE / RENAULT LIGHT SERIES(ジック)
ジックが日本総輸入元・正規代理店として2017年より取扱いを開始したサヴァーンのコーナーでは、ミニベロファンが注目しそうな、カーボン仕様の20インチフォールディングバイクも展示していました。

SORA採用のSAVANE Carbon FDB 20inch SHIMANO SORAは9speedで車体重量約10kg、115,000円、105採用のSAVANE Carbon FDB 20inch SHIMANO 105は 22speed、車体重量約10kg、150,000円。
ルノー ライトシリーズからも2018モデルとして様々なモデルが登場。こちらはそのうち、炭素繊維 TORAY T700採用のカーボンフレームモデル、Carbon6とCarbon8。フォールディングバイクにもカーボンの時代がやってきた模様です。
2-26 NAGI BIKE(アンデックス・スポーツサイクル)
アンデックス・スポーツサイクルが展開するNAGI BIKEはサイクリストの聖地「しまなみ海道」で生まれたスポーツサイクルという位置付けで、昨年同様しまなみ海道自転車道利用促進協議会、MAZDA、広島県、愛媛県、本四高速などと共同出展していました。
写真は、NAGI BIKE史上最軽量となる車体重量8.2kg(ペダル・スタンドなし)、105仕様の11Speedモデル NS451-HE。アルミ素地を生かしたスプラッシュ・シルバー色が格好いい。
こちらは、広島県警察 尾道警察署のサイクルポリス専用車両に採用されたNS451-S<ポリスタイプ>。

サイクルポリスは愛媛、愛知、神奈川に続き4例目で、地元メーカーの自転車を使用するのは全国で初めて。NS451-S<ポリスタイプ>はNS451-Sのスペックや取り回しの良さはそのままに、カラーリングや仕様をサイクルポリス専用にカスタマイズしたスペシャルモデル。
今年のサイクルモードでは、あちこちのブースでAR(拡張現実)やVR(仮想現実)のデモが行われていました。こちらはしまなみ海道でのサイクリングが楽しめる仕組み。これがあれば行った気になれる…のではなく、更に行きたい気分になれます。
しまなみ海道の7つの周遊コースに設けられたチャックポイントを、スマートフォンアプリ「しまなみ海道」でチェックすることで記念品がプレゼントされるサービスが紹介されていました。しまなみ海道にサイクリングに行かれる方は、楽しみが増えますね。
3-02 MASI(東商会)
様々なブランドを取り扱う東商会ブースでは、クラシカルなスタイルが人気のマジィのコーナーも用意。ミニベロでは、新しい街乗りスタイルを提案するシングルスピードミニベロ「MINI VELO FIXED」を展示していました。
3-03 LOUIS GARNEAU(CYCLE BASE asahi)
街中・狭い路地で扱いやすい、ジャストサイズのミニベロも多数ラインナップするルイガノブースではなんと、LGS-S9を電動アシスト化したようなモデルが展示されていました。

ダイヤモンド型クロモリフレームにSHIMANO CLARIS(16Speed)標準装備、街乗りからスポーツライドまで幅広い走りが楽しめるドロップバーミニベロのLGS-X8.0。GOLDのフレーム色が格好いい(LG WHITEもラインナップ)。
3-04 BROMPTON(ミズタニ自転車)
ミズタニ自転車ブースのブロンプトンコーナーでは、イギリスの代表的な2つのブランド、BROMPTON × Barbour(バブアー)によるコラボレーションバイクを目立つところにレイアウト。厳選されたアウターウェアを着ながら、 自由にバイクに乗るというシーンの提案は、ブロンプトンの世界観にぴったり。
オススメの1台はこれからの季節にぴったりの、赤と緑のクリスマスカラーの車体。ブロンプトンではハンドルポジション、ギアの段数、軽量部品のほか、様々なオプションカラーが用意されているので、こういった自分だけの1台を手に入れることが新車から可能なんですね。
バック類が豊富なのもブロンプトンの特徴。自分のライフスタイルや使用シーンに合う鞄を愛車に装着すれば、楽しいですよね。
3-16 OX bikes(OX bikes)
瞬時に折りたためる「クイックフォールディング」がコンセプトのOX bikesでは、お馴染みのPECOが更にコンパクトになっていました。
新しいモデルではハンドルバーも折りたたむことができるようになりました。
PECOシリーズでは12インチと14インチの2つのホイールサイズをラインナップしています。
3-22 STRiDA / Qi CYCLE(GSジャパン/トップ)
カラフルな自転車は見ているだけでも楽しいですね。形もユニークなSTRiDAは、実際に乗っても結構スイスイと楽しく走れます。オプションパーツも充実しているので、生活シーンに合わせて便利に使えるんですよ。
同ブースでは、2012年に健康とスポーツを専門分野としたインターネット・テクノロジー企業「Qi CYCLE」が開発したeBike「EF-1」もアピールしていました。バッテリーがフレーム内蔵式なので、電動アシスト付きには見えないですね。
そしてなんと、これはフォールディングバイクです。非常にコンパクトになるわけではありませんが、車に載せて移動したり、屋内で保管する目的であれば便利ですね。
3-33 BRUNO / BROOKS(ダイアテック)
旅自転車を謳うブルーノは、ブースデザインも小物もお洒落な旅一色!
渋谷のミニベロ専門店 FLAME bikeのカスタムバイクも展示されていました。
ダイアテックブースではブルーノのほか、お洒落自転車乗り定番アイテムブルックスの製品も豊富に展示されていました。
ブルーノはInstagramもお洒落な写真がいっぱいでオススメですよ。
3-37 CYCLE HEART(サイクルハート)
しまなみ海道のお膝元、福山市で2011年に設立された新しいブランド サイクルハート。カーボンフレームの軽量で高弾性の特性から、ヒルクライムもロングライドも楽に走行できる、オリジナルカーボンミニベロSPARTANに新たにパステル調が3色追加されました。
こちらのカラーも女性に人気だそうです。

グリップに巻かれているのはユメノサイクルズによるSAMURAI BAR TAPE。戦国武将、真田幸村とその一族が刀の柄に巻いたことで知られる日本の伝統工芸品、真田紐の美しい織り柄をそのまま活かしたバーテープで、愛車に味わい深く個性的なカスタマイズが可能。肩にかけているのはTOMOKABANのサコッシュ。ストラップと一体になったサスペンダークリップを使って身体に密着させることで、快適なサイクリングが行える優れもの。

宮野サイクルワークスのMCWカバーホイール。同社のInstagramでは動画なども多数見ることができるので要チェック。
3-38 Tyrell(アイヴエモーション)
デザイン性、機能性、独創性を追求して香川県さぬき市で生み出しているタイレルのブース。目を引いたのは、こちらのクロモリフォールディングバイクのコンセプトバイク「FCX」。自社工場ができてmade in 讃岐のラインアップを増やすタイミングで動き出した企画で、クロモリ製フレーム、カーボン製フォーク、20インチ(451)サイズ、展示車体重量は9.8kgです。

数種類の選択肢を用意したサイズ、ジオメトリに、フェンダーやボトルケージの取り付け台座の有無など、購入者の要望に細かく応えるオーダーメイド方式で受注し、讃岐の自社工場でハンドメイド生産するそう。KADOWAKIコーティングのパウダーコーティングでのカラーオーダーなどにも対応する見込み。
その他にもDi2対応のPKZ、PK1、CSIなど、様々な話題のモデルが展示されていました。
3-54 CARACLE(テックワン)
折りたたみ時の横からみたサイズが20インチのタイヤからはみ出さない、世界最小の折りたたみ自転車CARACLE-Sで有名なテックワンのカラクルブースでは、カーボンフレームで車重6.8kgを達成する予定の20インチ(451)超軽量折りたたみ自転車CARACLE-COZ(カラクル・コージー)をお披露目していました(試作車の参考出品)。
CARACLE-COZは自由にパーツを選べるフレーム(+フォーク)の単体売りも10万円前後を予定しています。
CARACLE-COZ完成車の価格、スペック(いずれも予定)などはこちら。
折りたたみ時のサイズを更新した18インチのCARACLE-S Liteも参考展示されていました。

Facebookページも結構面白いので、ぜひどうぞ。
3-60 5LINKS(5LINKS)
こちらは、立ったまま縦に「簡単に」折り畳め、軽くて、ゴルフバッグ程度の「運びやすい」形状が特徴的な日本発案のフォールディングバイク 5LINKSのブース。新製品の目玉は輪行用700Cロードバイクや輪行用ハブなどでしたが、従来の16インチフォールディングバイクにも更に改良が加えられていました。
以前は左側だけだったハンドルバーの折りたたみが右側にも追加され、更にコンパクト性が追求されていました。
こちらは新しく登場したシングルスピードモデル 5LINKS2 161(Color:MILK)。街乗り目的ならシングルもアリですね。
会場には目新しいブランドや、パーツメーカーもたくさん出展しています。後半もじっくりご覧ください。
2-07 PURE CYCLES
ロサンゼルスのPure Cyclesのブースでは、電動アシスト自転車に見えない電動アシスト「Volta」を展示。トップチューブにバッテリーを内蔵し、後輪ハブにモーターを内蔵しているため、電動アシストだと気付きにくいのが特徴。
3-41 RYUUREI(スコットランドモーター)
兵庫県加古川市のスコットランドモーターからは、車で運ぶまでもない重量の荷物運搬の手段として、積載機能付き自転車を提案していました。車軸の中にステアリング軸がある特殊な構造(ハブステア)で、前後ともスイングアーム式のサスペンションを装備、フレームにモータとバッテリを搭載した電動アシストも可能との提案となっています。
2-22 MKS(三ヶ島製作所)
安全性・品質・性能のために日本での製造にこだわる、国内唯一のペダル専門メーカー三ヶ島製作所、MKSペダルのブースでは、MKSオリジナルの簡単脱着機構「Ezyシステム」採用モデルを始めとする、様々なペダルを今回も展示していました。
Facebookページでは新製品情報のほか製作現場の工場の風景や動画など、様々な情報を発信しています。
3-30 RIDEA(RINEI)
リンエイのブースでは、今年もBROMPTONやbirdy、DAHONなどの専用パーツを数多く展示していました。
ブースで入手した資料は車体別に4枚のシートが同封されており、各シートにつき15〜30のカスタムパーツが紹介されていました。ミニベロカスタム沼の主犯格?!
2-08 チノバ(E-バッテリー)
自社開発の電動アシストシステムを採用したTSINOVA(チノバ)Smart Pedelec TS01では、バウハウス調の機能主義的なデザインを取り入れ、14kgという軽さの車体重量を実現。Bluetoothで接続したスマホの画面で、アシストモードの切り替えからバッテリーの残量、ライトの点灯、走行距離やナビゲーションなど、様々な操作を行います。

自社開発した電動アシストシステムは普通自転車にも搭載可能で、 自転車メーカー向けに安定・快適な電動アシスト機能を提案するとしている。またチノバ初代モデルとなるこのTS01は今月から発売、更に折りたたみ式電動アシストALIASが2018年3月に発売される。
3-13 トライスポーツ
トライスポーツのブースでは、16インチサイズのオリジナル製品として、フレームとフォークがカーボン製の軽量フォールディングバイク「カーボンライト・フォールディングバイク」を展示。ハンドル、シートポストはアルミ製で、車体重量は7.5kg。
3-66 JAVA(CHUANG XIN WEI(SHENZHEN) BICYCLE)
今回のサイクルモードでは、目新しいブランドがたくさん。カーボンフレームのフォールディングバイクが一部のマニアに話題のJAVAからも、新しいモデルがお披露目されていました。
3-68 RAINBOW(CHANGZHOU GOLDEN AGES VEHICLE)
こちらのブースで展示していたRAINBOWというブランドでは、カーボンフレームの16インチ折りたたみ自転車で車体重量7.6kgのCF2、8kgのCF5、ジュラルミンフレームの18インチ折りたたみ自転車CF1などを展示していました。写真はCF5。ディスクブレーキ、ベルトドライブを採用しています。
折りたたみ時、展開時を問わず、ペダルをスタンドとして機能させる面白いギミックを採用しています。
3-69 東京サイクルデザイン専門学校
東京サイクルデザイン専門学校のブースでは、昔とは違い非常にアクティブな方が増えた現代のシニア世代を「NEW AGING」と名付け、その世代の方々に楽しんでいただける自転車を考案・製作していました。バックブランド「FREITAG」の協力で“バッグ+自転車”の提案もしています。
1817年に誕生した自転車の先祖「ドライジーネ」が今年で200周年を迎えたことから、2017年の技術とアイデアとパーツでドライジーネを再構築する企画も実施していました。

病気や怪我などで自転車のペダルを漕ぐことができない方は多い。そのような方々でも楽しく乗ることができる介助用自転車として開発。ドライジーネの特徴であるクランクレスを採用、3輪にすることで安定性を持たせている。

ペダルを有することを前提にした現代のダイヤモンド型フレームに対し、ペダルを有さないキックバイクへの考察。サドルとハンドルの位置を起点に最大限シンプルな形状に再構築。後輪操舵を採用し、ブレーキはフットペダル式とした、ドライジーネ型自転車。

2016年度TCD卒業制作展グランプリ&企業賞受賞作品「SLOW KEEPER」。ジャイロ効果を利用し、低速でも倒れにくい高齢化社会に向けた提案。詳細はこちらから。→「東京サイクルデザイン専門学校 学内において個性溢れるミニベロを展示」
季刊紙cycle
文化系自転車乗りのためのフリーペーパー“季刊紙cycle”が、紙面連動企画を初展開。「自転車で出かけるピクニック」をテーマに、コーヒーの野点を楽しむランチピクニックと、秋の夜長を楽しむナイトピクニックの2つを紹介していました。紙面で紹介したピクニックに便利なアイテムを実際に手にとってチェックできるほか、ピクニック仕様にカスタムしたBRUNOのミニベロの展示や、最新号とバックナンバーの無料配布も実施。秋のサイクリングでピクニックを満喫するアイデア、実践してみたいですね。

DAY PICNIC CYCLING「コーヒーを野点しよう」:ピクニック達人への第一歩は、アウトドアでコーヒーを淹れる“野点”から。コンパクトに収納できる道具を揃えて、淹れ方のコツも覚えれば、意外と簡単。道具をバッグに入れて出発したら、眺めのいい公園を目指してサイクリング。おいしいベーカリーや名水スポットにも立ち寄れば、コーヒー&ランチがレベルアップ!

NIGHT PICNIC CYCLING「星を楽しむナイトピクニック」:秋の夜長に試してみたいのは、ナイトピクニックのアイデア。夜空が澄んで星がキレイに見え始める秋は、天体観測におすすめシーズンです。自転車で持ち運びやすいライトや、自転車用ライトの意外な活用法など、野外で楽しむ灯りのTIPSを覚えたら、星座早見盤とライトを持って、ナイトライドへGO!
初代ミニベロ親善大使の石井正則さんが七代目自転車名人を襲名
2012年6月9日に国立競技場で開催されたイベント「MINI LOVE -MINI VELO LOVERS FESTA ’12-」で初代ミニベロ親善大使に任命された石井正則さんが、今回のサイクルモードの会場で行われた自転車名人の就任式において「七代目自転車名人」を襲名されました。ミニベロの楽しさや便利さが更に多くの人に伝わりそうで嬉しいすね。おめでとうございます!
改めて「七代目自転車名人」たくさんの祝福のお言葉ありがとうございます。ミニベロばかり長く乗ってきた僕を選んでいただけた感謝と驚きと共に、大げさですが新しい時代の幕開けを感じています。七代目としてまた違ったスタイルで自転車の世界に貢献していければ!今後ともよろしくお願いいたします。 pic.twitter.com/eYn69ThwIT
— 石井正則「駄カメラ大百科」好評発売中! (@masanoriishii) November 9, 2017
今回のサイクルモードでは、例年にも増してミニベロ関連製品が多数出品されましたが、今回出展していないミニベロ専門ブランドや、ミニベロをラインナップしているメジャーなブランドは多数あります。好みやシーンに応じて自分のスタイルに合うミニベロをぜひ見つけてください。
ミニベロをラインナップしているスポーツバイクブランドどれだけ知ってますか!?日本でメジャーな小径車のブランドを並べてみました。#言ってみた #ミニベロ #小径車 #ツンデレ #全てを網羅しているわけではありません #五十音順 #MiniLoveShortMovie vol.2+ pic.twitter.com/9a5XfKzSsf
— ミニベロ情報サイト MINI LOVE (@MINILOVE_jp) November 3, 2017