世界中のスポーツバイクブランドの最新モデルが集結する、日本最大のスポーツ自転車フェスティバル「サイクルモードインターナショナル」が2019年11月2日(土)から4日(月祝)までの3日間開催されました。当記事では、会場に展示されていた主なミニベロ関連製品をご紹介します。
会場は昨年同様、幕張メッセ 9~11ホール。今年も会場には、世界中で人気を集めるブランドのロードバイクやクロスバイク・マウンテンバイク・ミニベロなどの完成車から、ヘルメットやウェアなどの自転車関連グッズの最新モデルが勢ぞろいしました。中でも、世界中で新たなムーブメントになっているeBikeは、ミニベロでも多数の新製品が登場。また、ハンドメイド自転車など、会場でしか見られない珍しいバイクも展示されていました。
まずはeBike専門ブースの車体からご紹介します。
Tinker / Tern
「SPORTS e-BIKE EXPO」ゾーンのBosch eBike Systemsブースでは、ミニベロはTern Bicycles(ターンバイシクルズ)のHSD P9、Vektron S10と、Riese & Müller(ライズアンドミューラー)のTinkerが用意されていました。ドイツを本拠地とするBoschは世界トップシェアを誇る自動車部品メーカーで日本では電動工具ブランドとしても知られていますが、eBike向けモーターやバッテリーの供給でもマーケットリーダーとして世界を牽引しています。
Riese & Müllerは、世界的に人気の折り畳み自転車birdyで有名なドイツメーカー。昨年のサイクルモードでは本国ブランドとしてブース出展していましたが、Tinker(ティンカー)は、尾道ベースの取り扱い製品として展示されていました。

車体カラーは写真のブルー(azure metallic)の他にオレンジ(orange metallic)、ブラック(black matt)をラインナップ。角度と高さの両方を調整可能なステムにより、ライダーの幅広い身長をカバーする。
Ternは2011年に誕生した、フォールディングバイクからノンフォールディングミニベロ、クロスバイクまで展開するブランド。環境問題への意識が高く、都市における最適な移動手段、アーバンコミューターとして自転車を位置づけ、豊富なラインナップを展開しています。

HSD P9は、コンパクトなボディーデザインでありながらとても力強い性能を合わせ持つ、電動アシスト付きカーゴバイク。アップライトな乗車ポジションによりとても乗車しやすく、ライダーの身長許容範囲が広いため家族でシェアすることが可能。非常に快適な乗り心地でコンパクトに収納でき、たくさんの荷物を載せることができる。カラーは写真のDuneと、Tarragonの2色展開。 *関連記事 → 2020年モデル速報:強靭なボディーのE-Cargo Bike「HSD P9」がTernから登場

非常に長くて丈夫なリアキャリア Atlas H Rackは耐荷重60kg。フロントには複数のカーゴオプションを備えたBurlyフレームマウントを装備し、最大20kgまで積載可能なフロントラックを装着可能。

Bosch eBike Systems採用製品の中で唯一のフォールディングバイクとなるのが、同じくTernのVektron S10(ヴェクトロン S10)。2.5時間でフル充電(1.5時間で50%)、航続距離100km(最長)のスペックの高さはそのままに、車での移動や屋内での収納もできる。フォールディングバイクは旅に持っていったり、防犯目的に玄関内に保管するなど、何かと便利だ。

Tern独自の素早くコンパクトに折りたためるシステムで、室内保管や車への積載に便利。大容量のバッテリーとフォールディング機能を備えている分、車体重量は若干重くなっているが、シートポストを伸ばして折りたたんだ状態で押し歩きができる。

計算され配置されたバッテリー・モーターや太めのタイヤ、低重心フレームは、安定性とスポーティな走行性能の両立を実現。オプションのリアラックに大容量のパニアバッグで積載しても、安定したライドが期待できる。リアラックは、ワンタッチでバッグの脱着が可能なKLICKfixに対応。また、同じくオプションのフェンダーを装着すれば雨天後の路面でも気にせず走行できるようになり、より普段使いにも便利に。
BESV / Votani
世界最大の電動アシスト自転車市場であるヨーロッパにおいて、そのデザイン&性能で高い評価を受けているBESV(ベスビー)のブースでは、BESV JAPANによるBESVとは別の新ブランド「Votani」も登場しました。

9月末に発売が開始されたばかりのBESV初となるフォールディングモデルPSF1。リジットフォーク×アルミフレームで軽量化を図りながら、リアサスペンションによる走行時の快適性を実現。

リアフレームとフロントフォーク、ハンドルを折りたたむことで、フレーム本来の剛性を保ちながらコンパクトに収納することができる。最大走行可能距離 95km、カラーはGold、Gray Blueの2色展開。

海外で数々のデザイン賞を受賞し、日本においてもグッドデザイン賞2017を受賞しているPSA1(奥)と、PSシリーズの上位グレードとして、より高い走行性能と軽量化を追求したPS1。BESVはLG製高密度セルのバッテリーを採用することで、フレームに自然にフィットしたデザインになっている点もポイント。
こちらが現在開発中で来年発売予定の新ブランド「Votani」。小径車は2種類のフレームが採用され、それぞれの解説パネルにはそのルックスから「Type for Male」「Type for Female」と見出しがつけられていました。フロントサスペンションで乗り心地が良く、泥除けも装備で普段使いに便利です。
Benelli
Benelli(ベネリ)は1911年創業のイタリアのオートバイクメーカーで、2011年に迎えた100周年でeBikeの開発をスタートしました。MTBタイプと小径折りたたみタイプをラインナップしていて、今回は新たに、mini Fold 16の特別仕様モデル「mini Fold 16 Classic」を発表しました。

クラシカルなテイストに仕上げられたmini Fold 16 Classicは、4段変速で最大走行可能距離は80km、カラーは写真のRosso vinoとBianco latte(白色)の2色展開。バッテリーはフレームに内蔵されている。

手前が同じくmini Fold 16 ClassicのBianco latteカラー。特別仕様として革調グリップ、クラシックエンブレム、専用タイヤ、本革サドルが標準装備。写真の車体には別売りオプションのフロントキャリアが装着されている。

写真手前から、今春デリバリーがスタートした16インチサイズで内装3段変速のmini Fold 16、外装7段変速で20インチサイズのZERO N2.0、同じく20インチサイズでファットタイヤを採用し、抜群のクッション性と快適な走破性を実現したZERO N2.0FAT。
PELTECH
PELTECH(ペルテック)のブースでは、日本電産製モーター採用の独自開発の電動アシストシステムを搭載したeBikeが展示されていました。
Qualisports
3ステップの横折式を採用したQualisports(クアリスポーツ)のeBikeは、16インチと20インチの2モデルをラインナップ。ともに3モードのアシストを選択可能で、最長65kmのアシストが可能。

16インチサイズのQ1(TBM-Q1)は、重量14.5kgでカラーは5色展開。バッテリーを鞄の中やリアキャリアにさり気なくレイアウトしたり、フレーム内蔵型にすることで電動アシスト自転車とは分かりにくい製品が増えつつあるが、Qualisportsではシートポストにバッテリーを内蔵している(シートポストの下からコードが出ているのが分かる)。
ここからは、一部でeBikeをラインナップしていたブースをご紹介します。
BROMPTON
BROMPTON(ブロンプトン)の今回最大の目玉は、上陸が待ち遠しいBROMPTON Electricの日本初お披露目(参考展示)。そして”旅”をテーマにしたBROMPTON「Explore Edition」や新しいバッグも展示されました。

イギリス等では既に販売している電動アシスト付ブロンプトン「BROMPTON Electric」が日本初お披露目。コンパクトさやデザインを崩すことなくパワフルなアシストが付き、BROMPTONファンにも嬉しい製品になっている。

こちらは、特別仕様のスペック、カラーに、大容量のフロントバッグを備えた、”旅”をテーマにしたブロンプトン「Explore Edition」。旅先でのトラブルも解消してくれるスペアキットも備わり、買ったその日から出かけることができる。

新型ロールトップバッグ(28L)、ポーチ(1L)、スペアキット、ツールキットが付属し、今すぐ旅に出たい気分に。サドルはBROOKS Cambium C17、ケブラータイヤ(Marathon Racer Tanwall)が採用されているのも嬉しい。

新作フロントバッグも4種登場し、ますます便利になったBROMPTONでのライド。サイズや機能性で自分好みのバッグをチョイスしたい。
BRUNO / BROOKS / STROKE
ダイアテックでは、BIKE TRIP PARTY powered by BRUNOと名付けられたコラボレーションブースや、BROOKSをはじめとするパーツブランド、電動アシスト三輪カーゴバイク「STROKE」などを展示していました。

街乗りに人気のBRUNO / MINIVELOシリーズに、車体の前後に荷物をたっぷり載せて走れるニューモデル「MINIVELO TOOL」が登場。太めのダウンチューブ、太めのタイヤ(Kenda 20 x 2.125)、ダブルレッグ仕様のセンタースタンドが特徴で、カラーはMATTE MOSS TURQUISE、MATTE GREY、MATTE PINKの3色展開。

columbusのクロモリチューブを採用したVENTURA BLACK EDITION。可愛らしいルックスながらも、BROOKSのサドルや2×8speedなど、しっかり走れる機能性も◎。オプションで前後の専用キャリアも用意されていて、写真のリアキャリアは対荷重25kg。

イングランドの老舗ブランドBROOKSのブースでは、サドルやバッグ、グリップなどが多数展示。クラシカルにカスタムする際には必須のアイテム。手入れをしながら末長く使いたい。
ダイアテックのブースに間借りする形で、電動アシスト三輪カーゴバイクの「STROKE」が出展。開発の細かいところでダイアテックがサポートしているそう。

STROKEは、普通自転車サイズでありながら電動アシスト3輪&車両中央に配置した大容量のカーゴスペースにより、通常の自転車では不可能だった積載性&安定性を実現した。製品は開発中で、写真は試作3.7号機。

写真は新作4号機。独自のアラウンドフレームは従来のカーゴバイクにはない「載せる・吊るす」の2つの積載方法を可能にし、買い物から重量物の運搬、キャンプなどのアクティビティーなど使用シーンに応じて様々な用途への対応を可能にした。左右独立型サスペンションシステムを採用し、重量物を載せた状態でも安定した走行ができる。

後輪ではなく前輪が2輪であることで細い路地や、路肩の電柱をギリギリで避けながらの走行も可能となることから、都心でよく見かける宅配便のサイクルトレーラー(リヤカー付き三輪電動アシスト自転車)がこのSTROKEに置き換わる可能性も。強力な前後3輪ディスクブレーキにより確実に停止することができる。写真は、車体を傾けることのできるデモ。
RENAULT LIGHT SERIES / TRANS MOBILLY / HARRY QUINN
様々なミニベロをラインナップするGIC(ジック)のブースでは、今年もラインアップを拡充、加えて意欲的な製品も発表していました。

RENAULT LIGHTシリーズ。奥から、アルミフレーム最軽量、真空メッキ高蒸着製法、鍛造フォーク採用で車体重量6.7kg(ペダルとスタンドを除く)の14インチモデル「MIRACLE LIGHT6」、真空メッキ高蒸着製法、アルミバテッドフレーム採用で8.9kg、9段変速の20インチNewモデルの「MIRACLE MACH8」、外装3段変速付きで7.9kgの16インチNewモデル「MIRACLE LIGHT7」。

手前から同じくPLATINUMシリーズで14インチ、6.8kg、シングルギアの「PLATINUM LIGHT6」、16インチ、8.8kg、7段変速の「PLATINUM LIGHT8」、20インチ、8.9kg、9段変速((SHIMANO ALTUS)の「PLATINUM MACH8」。

TRANS MOBILLYからは20インチサイズのeBike「E-MAGIC207」が登場。451ホイールにスリックタイヤを採用したスポーツモデルで、7段変速、車体重量は13kg。フル充電は2.5時間で、アシストモードでの走行距離は最大35km。

こちらは同じくTRANS MOBILLYのNewモデル2台。左は14インチサイズ、11.3kg、シングルスピードのeBike「NEXT140」、右は16インチサイズ、11.9kg、3段変速の「NEXT163」。アシストモードでの走行距離は共に最大24km。

Harry Quinnからは、瞬時に折りたためるX型のNewモデル「MOBILLY FIELD」が新たに登場。簡単操作で素早く折りたため、折りたたみ時のサイズは770×1130×280mm。12インチサイズで13.3kg、カラーはTangerine Orange、Britsh Greeの2色展開。

Harry Quinnは元はイギリスのリヴァプールで誕生したブランドで、今日のHarry QuinnはGicが2016年、Harry Quinn社より全てのブランド権利を取得して蘇らせたものだが、新生Harry Quinnにも同ブランドが手掛けてきたクラシカルなデザインが生かされている。

昨年のサイクルモードでお披露目されたHarry QuinnのeBike「PORTABLE E-BIKE」は、メインフレーム内蔵型バッテリーがポイントのフォールディングバイク。コンパクトに折りたため、転がしての移動も可能。電動アシストとしては軽めの車体重量12.9kg(バッテリー、ペダルを除く)ながらも、ロングドライブLOWモード時の航続距離は最大80kmを達成。
Gicのパーツブランドvélolineからは、軽量アルマイトクイック脱着ペダル、アルマイトカラーロングシートポスト、チタン軸クランクアームスタンド、折りたためるサイクルキャリーケース、車体収納バッグなど、様々なアイテムが展示されていました。
e-Drip / Ripples / CANOVER / NANOO / MINDBIKE
オオトモのブースでは、eBikeをはじめとする様々なミニベロが展示されていました。

このRipplesのバイクは、正確には電動アシスト付き自転車ではなく、公道走行ができる保安部品を標準装備することで電動バイクとしても乗れる、ハイブリッドビークル。14インチサイズで車体重量は18.5kg、走行距離は最大35km。ノーパンクタイヤを採用している。

こちらのシンプルで直線的なフォルムが特徴のeBikeは、CANOVERの「FR-Z1」。BAFANG(バーファン)の電動ユニットとPanasonicのバッテリーを搭載したモデルで、20インチサイズで6段変速、アシストモードでの最大航続距離は70km。

イタリア発の自転車ブランドNANOO(ナノー)の14インチサイズフォールディングバイク「FD-1408」。フレーム開閉5秒を謳うリフトフォールディングシステムは、ダウンチューブを持ち上げてホイールベースを縮ませる設計。Webには12インチサイズのFD-1207も掲載。

ジョイント機能を持つアルミ押出材フレームにより、車体全体をボルトで分解組立可能なMINDBIKEは、システム家具のように自由な発想の自転車。フレームの長さを変えることで、キックバイクから子ども用、大人用の自転車に組み立てることができる。

ノックダウン輸送により大幅な輸送エネルギー削減を実現したMINDBIKEは、主要部品に再生性の高いアルミ合金を使用し部品のリユース、リサイクルが容易など、エコな製品でもある。18インチサイズ、シングルスピード、車体重量11kg。
ここからは、eBikeの展開のないブランドをご紹介します。その優れた技術に惚れ込んだ根強いファンが多い、それぞれ特徴のある製品を展開しています。
iruka
都内で最も速い移動手段と言える自転車をいつも一緒に連れて歩けたら…という想いから生まれたモバイル変身自転車iruka(イルカ)。工具類を一切使用せず、シーンに合わせてワンタッチで4つの姿に変身するirukaは、他の一般的な折りたたみ自転車と比べて30%小さく折りたためる点もウリの一つ(W78×H48×D35cm)。

irukaの最大の特徴である、左右対をなして弧を描くジャックナイフフレーム。中央のスリットに後輪を格納し、コンパクトかつ美しい折りたたみ形状を形づくる。自転車の背骨といえるトップチューブ上にヒンジがない高剛性構造が、走行性と携行性を高いレベルで両立させた。

トラブルに強くメンテナンスフリー、停止中でも変速操作が可能であるなど多くの利点がある内装ギア。irukaにはその中でも特に高品質で信頼性の高いシマノ製内装8段ギアAlfine 8Sが採用されている。機械式ディスクブレーキは制動力と操作性双方に優れ、悪天候にも強い。

吊るすという発想が斬新な、着脱式吊り下げリアキャリアの「iruCarry」。irukaには標準で付属する別売りのカプラーをサドルレールに取り付ければ、iruka以外の小径自転車でも使うことができる。特に小径自転車はサドルと車輪の間に大きな空間があるため、工夫次第で効率的に荷物を積むことができる。irukaではその他、大きな荷物もスマートに運べる、カート兼用コンパクトトレーラー「iruCart」も用意(こちらもiruka以外の小径自転車でも使用可)。
OX bikes
瞬時に簡単に折りたたむことができる、OX bikes(オーエックスバイクス)の国産ハンドメイドバイク PECOシリーズ。携帯性に優れて且つお洒落なバイクですが、モーターサイクルレースや独自の車いす製作で培われた「モノづくり」の企業による鍛えられた製品です。

PECOでは4段変速の12インチタイプと9段変速の14インチタイプをラインナップ。写真のモデルは12インチサイズにFATホイールを採用したPECO Bucchoで、見た目からは想像できない軽やかで安定した走りを実現している。

リアキャリアは関節部が可動することで車体の折りたたみに影響がなく、リアサスペンションの動きも妨げない。L型形状のフロントキャリアも専用設計で、ハンドルの折りたたみに干渉しない。前後ともフェンダーと併用取付が可能で、折りたたみサイズが変わらない点も嬉しい。
WINDCOG
昨年のサイクルモードでお披露目された、新しい折りたたみシステムのフォールディングバイクブランド WINDCOG(ウィンドコグ)。折りたたみ構造を生かしたトップチューブ連結部の2段階のシートアングルにより、1サイズのフレームにおいて異なる体格のライダーや乗り方に応じた調整ができる。

ツーリングに必要な装備を取り付けられ、そのまま折りたたみも可能。バッグに集中しがちな装備を分散してフレームに取付けることで、必要な時に使用しやすく荷重バランスも最適化されている。写真の車体には、シートチューブバッグとハンドルバーバッグを装着。

走行性能を犠牲にせずに折りたためるWINDCOG。折りたたむには3カ所のボルトを緩め、シートチューブを倒し、前フレームを軸回転させハンドルを取り外す。標準装備のキックスタンドは、ワイヤーリンク構造により連動して回転し、折りたたみ時の自立を可能にしている。折りたたみ回転部には減衰性の高いポリマーベアリングを採用しており、快適な乗車感が得られる。折りたたみ時にはトップチューブエンドをもって2輪で転がすことも可能。
5LINKS
5LINKS(ファイブリンクス)の新製品は700Cのフォールディングバイクで小径の新製品は特になかったが、独自のフォールディング機構を改めて多くの来場者にご覧いただく機会となっていました。

5LINKSは単に小さく折りたためる自転車を目指して生まれたのではなく、電車、バス、車、飛行機での移動を前提に開発された製品で、簡単に折りたため、軽く、ゴルフバッグ程度の運びやすい形状が特徴の、16インチサイズのフォールディングバイク。
ここからは、ミニベロに欠かせないパーツのブランド、そして会場で見かけた珍しい作品などをご紹介します。
MKS(三ヶ島製作所)
安全性・品質・性能のために日本での製造にこだわる、国内唯一のペダル専門メーカー三ヶ島製作所のMKSペダル。その品質の高さはあらゆるジャンルの自転車愛好家から定評があり、ブースでは回転性能を体感できる展示をしています。輪行や収納に便利な簡単脱着のEzyシリーズは、特にフォールディングバイクユーザーに必須のアイテムです。
RIDEA
リンエイのブースでは、BROMPTONやbirdyの専用パーツを中心としたRIDEA(リデア)の豊富なラインナップを展示していました。

2つの楕円から生まれた独自形状(デュオオーバル形状)のチェーンリングは、パワーピークとなるマックスパワーゾーンが長続きし、今まで意識しにくかった上腿部や臀部の筋肉を積極的に使える。その他、リアディレイラーケージ、様々なアップグレードコンポーネントは見るだけでうっとり。
WORKING BIKE 2019
東京サイクルデザイン専門学校のブースでは、学生が手掛ける「働く自転車」を展示。今年のテーマはeBikeで、電動ユニットメーカー BAFANGがサポートしていました。

サドルを下げハンドルを折りたためば、フレームを折りたたまずにロッカーに収納可能なeBike。チェーンが無く、クランクの回転をセンサーが検知しモーターを動かす仕組みで、脚力のない人でも軽い力で漕ぐことができる。

市場で働く運搬車「ターレー」の新しい提案。大量にモノを運べる反面場所をとる既存のターレーと、スリムな反面モノを大量に運べない自転車の良いとこ取りをした作品。バック機能、荷台の脱着、リラックスした姿勢を保てるジオメトリの、3つが特徴。

衝撃的なルックスで既に話題となっているONE POINT FIVE。2016年度卒業制作展で発表された作品をOUTREが正式採用し、さらなる開発を経てこの春に発売された。乗るためには少しコツが必要だが、乗れた時の達成感、感動は、幼い頃に補助輪を外した自転車で練習をしていた記憶が蘇るそう。
ラットエンジニアリング
伝説の名車「ワンタッチピクニカ」をブリヂストンサイクルで実際に設計されていた方が、出展されていました。現在は自社工房「ラットエンジニアリング」で様々なオーダーに基づいたモノづくりをされていて、有名劇団のミュージカルで使う3輪自転車や遊園地のおもしろ自転車、幼稚園用自転車、車いすや自転車タクシー、地元の夏祭りの山車、クルーズトレイン「ななつ星in九州」の車両内で使用するアイテムまで手掛けられています。

元々12インチサイズとして開発したワンタッチピクニカで新たに14インチサイズが出た際に、初代設計者として気になった箇所があったことから、自分なりに14インチの改良版を作ってみたという車体。時間の関係で詳しくは聞けなかったが、このような貴重な作品に出会えるのもサイクルモードの凄さ。
今回のサイクルモードでは、eBikeを含め様々なミニベロ関連製品が展示されましたが、今回出展していないミニベロ専門ブランドや、ミニベロをラインナップしているメジャーなブランドは他にも多数あります。好みやシーンに応じて自分のスタイルに合うミニベロをぜひ見つけてください。
サイクルモードでは毎年春先に、屋外型大規模試乗イベント「サイクルモード ライド大阪」を大阪の万博記念公園で開催しています。今回の幕張メッセでの「サイクルモード インターナショナル」に出展していないミニベロブランドも多数出展していますので、ぜひチェックしておいてください。
CYCLE MODE RIDE OSAKA 2020
日程:2020年3月7日(土)〜8日(日)
会場:万博記念公園東の広場+EXPO’70パビリオン+お祭り広場
*Link → CYCLE MODE RIDE OSAKA 公式サイト