2017年2月9日(木)から12日(日) まで、東京都港区南青山のSpiral Gardenにおいて東京サイクルデザイン専門学校(以下、TCD)の卒業制作展が開催されました。TCDよりレポートをお送りいただきましたので、ご紹介いたします。
(Photo:全てTCD)
今年度の卒業制作展が開催されました。例年は単独で卒業制作展を行っていますが、今年度はヒコ・みづのジュエリーカレッジのジュエリー・シューズ・バックコースと合同での展示となりました。TCDから発表された15台の自転車のうちTCD講師の方から、ミニベロを4台ピックアップいただきました。
*文章は制作者による紹介文となります。
SLOW KEEPER
制作者:荒川 靖夫さん
高齢化社会に向けた提案です。ジャイロ効果を利用し、低速でも倒れにくい自転車を考案しました。中央のジャイロホイールで最大の効果を得る為、リムに鉛を付けパテを盛り重量を増やしました。また、チェーンリングを大きな物に換え回転数を上げています。効果に関しては、まだまだ実験を重ねていく必要がありますが、普通自転車と比べた時の安定感の違いは感じ取れる一台になったと思います。
Regeln
制作者:尾形 健裕さん
『新しい防犯のカタチを』 各地の防犯パトロールの団体はメンバーの減少・高齢化等の問題を抱えています。それらを踏まえ防犯パトロールを機能させ続けるためには「地域の人々に興味を持ってもらう」「パトロールの効率化」が必要と考えました。人々の興味を引くためにキックボードにしていますが、前後ブレーキなど自転車としてのルールを守った作りにしています。なのでこの車体をドイツ語で「ルール」を意味する「Regeln(リーガー)」と名づけました。
Cruise
制作者:穂坂 優作さん
この自転車は『遊覧船』をテーマにして制作しました。街乗りに適したパーツのアッセンブル、小回りの効く20インチホイールを採用。そしてなにより最大の特徴はフレーム下部にあるスペースです。ここに片足を置き、もう片方の足で地面を蹴ることでキックボードとしても使うことができます。それにより「目的地までペダルを漕いで向かい、目的地に到着した後はキックボードとして遊覧船のようにゆったりと辺りを観光」でき、素敵な休日を過ごすことができます。
Half Wheeler
制作者:金延 翔太郎さん
自転車の前半分をなくしたようなフォルムをしているけれど、ちゃんと自転車として走るために必要な機能は揃っています。折りたたんだフォールディングバイクのようにコンパクトなそのボディは、サドルを下げて袋を被せれば、カンタンに電車にも持ち込める事でしょう。小さな自転車と共に生活する新たなライフスタイル、良いと思いませんか?
*学校法人水野学園 東京サイクルデザイン専門学校
*卒業制作展 ~GRADUATION WORKS SHOW 2016~