今回は、多数のミニベロが紹介されている漫画として、宮尾岳先生による「アオバ自転車店」シリーズをご紹介します。
現在、様々なタイプの自転車漫画が発行されていますが、ミニベロファン必見とされている漫画として宮尾 岳(みやお がく)先生による「アオバ自転車店」シリーズが挙げられます。「アオバ自転車店」シリーズは、第1期から第3期までの作品「並木橋通りアオバ自転車店」「アオバ自転車店」「アオバ自転車店へようこそ!」の各20巻(計60巻)と、第4期として今年スタートした「アオバ自転車店といこうよ!」からなります。非常に多くの自転車が作中に登場しますが、全体に対するミニベロの比率が現在のスポーツバイクに占めるミニベロの比率よりも多めになっていますので、ミニベロファンの方にも特にお勧めしたい作品です。
作中ではロードバイクからシティサイクル(ママチャリ)まで様々な自転車が登場し、その選び方やパーツ(部品)についても易しく解説。また、自転車の乗り方、テクニックや交通ルール、自転車を取り巻く社会問題などにも触れられています。作品はそういった情報を提供しつつも、全体と通して自転車をめぐる人間模様を描く作品となっており、人情味あふれるストーリーで読者を引き込み、感動を与えるものが多く収録されています。宮尾先生もあとがきで「自転車を通して、人のドラマを作る」と書かれています。
第1期「並木橋通りアオバ自転車店」の1巻は1999年に発行されました。記念すべき第1話のタイトルは「父のスポルティーフ」。父を亡くした大学生の青年が父の遺品の中から見たことのない何かの部品を見つけたところから話は始まります。相談しに入ったアオバ自転車店で青年は、地味な人生を送り趣味など無いと思っていた父がコツコツと20年前から部品を買い揃えそれが今では入手困難な貴重なパーツであること、最高クラスのスポルティーフ(ツーリングバイク)を作るための設計図まで用意していたことを知ります。そして、更に自宅で発見した、若い頃の父が自転車にまたがる写真の裏に書き留められていたメッセージを見た青年は・・・
今回は宮尾先生の許可のもと、ミニベロが描かれた表紙と、作中に登場する主なミニベロを下にリスト化しました。ミニベロは第1期「並木橋通りアオバ自転車店」の2巻から登場します。ぜひご覧ください。
第1期「並木橋通りアオバ自転車店」
2巻 第2話「三秒の自信」ブリヂストン / ワンタッチピクニカ
3巻 表紙 ストライダ
3巻 第1話「ミニミニ・スプリンター」オリジナル(オーダーメイド / 16インチノンフォールディングミニベロ)
3巻 第4話「ロデオとジュリエット」パナソニック / ロデオ
3巻 第5話「三角形の誘惑」ストライダ
4巻 第6話「その角を曲がって」ブロンプトン
5巻 第5話「セカンド・ステップ」プジョー / コリブリ-16
6巻 表紙 BIKE-E
6巻 第1話「上を向いて走ろう」BIKE-E(リカンベント)
6巻 第2話「赤と黒」バイクフライデー / ポケット・ロケット
7巻 第1話「フォールディングで行こう」ブリヂストン / トランジットコンパクト
9巻 表紙 ツノダ・ロビン
9巻 第1話「Awkward PaPa」ツノダ・ロビン(子供用)
9巻 第2話「Try Try Try」ツノダ・ロビン(大人用)
9巻 第3話「Rabbit & Turtle」(デモン・タンデム)
10巻 表紙 クワハラ / GAAP・スパイク
10巻 第8話「英雄の条件」クワハラ / GAAP・スパイク
12巻 第1話「おじさまにおせっかい」ジャイアント / revive
13巻 表紙 PALMINO Dog Bicycle
13巻 第3話「裏切りの階段」パナソニック / トレンクル6500
13巻 第7話「ワン」PALMINO Dog Bicycle
14巻 表紙 オリジナル(オーダーメイド)
15巻 表紙 17BICYCLE / エクスウォーカー
15巻 第5話「8インチの巨人」17BICYCLE / エクスウォーカー
16巻 表紙 ランドウォーカー / コアラ
16巻 第1話「1+2=3」ランドウォーカー / コアラ
17巻 第3話「あの手この手で」パナソニック / オフタイム(電動アシスト)
20巻 表紙 ブリヂストン / マリポーサ MINI
20巻 第1話「生まれでたもの」ブリヂストン / マリポーサ MINI
20巻 第5話「うしろも前も」Yahichi 2WD
第2期「アオバ自転車店」
2巻 第5話「セカンド・チャンス」ミヤタ・ブリット
3巻 表紙 モバイキー
3巻 第1話「出来ないから」モバイキー
5巻 表紙 ダホン / メトロ
5巻 第3話「はんいちで行こう!」ダホン / メトロ
5巻 第4話「ダホンでんがな」ミューXXV、スピードプロ・TT
7巻 第5話「フォールディングチャンピオン」ブロンプトンM3R、ライズ&ミューラー / BD-1、ストライダ、ブリヂストン / ワンタッチピクニカ
8巻 表紙 オリジナル(オーダーメイド)
10巻 表紙 ラレー / トゥエンティ
10巻 第6話「私の子」ラレー / トゥエンティ
10巻 第7話「バカじゃないの」ラレー / トゥエンティ
11巻 表紙 ブリヂストン / エマルジェン
11巻 第1話「エマージェンシー・RUN」ブリヂストン / エマルジェン
12巻 表紙 キャノンデール / フーリガン
12巻 第1話「片っぽだけでも?」キャノンデール / フーリガン
12巻 第2話「ドロップでGO!」ブルーノ / ミニベロ・ロード20
13巻 表紙 パシフィック / イフ・モード
13巻 第2話「フツーでいいだろ」パシフィック / イフ・モード
13巻 第3話「フツーとトクベツ」パシフィック / イフ・モード
13巻 第8話「親父の一番痛い日」ストライダⅡ
13巻 第7話「めんどくさくってきもちいい」ルイガノ / スキュービィ
17巻 表紙 ブリヂストン / ワンタッチピクニカ、ストライダ
17巻 第7話「あの瞳とおんなじ」ブリヂストン / ワンタッチピクニカ、ストライダ
第3期「アオバ自転車店へようこそ!」
1巻 第6話「オトコの闘い」ブリヂストン / ジョシスワゴン
5巻 第4話「漢はマニュアル」ターン / LINK C7、ブリヂストン / ピクニカ PC-160
6巻 表紙 リーズ&ミューラー / BD-1
6巻 第1話「逆じゃないの?」リーズ&ミューラー / BD-1
6巻 第6話「タテ折り二代」ミヤタ / zigzag、ミヤタ / クリック・フォールディング アクション1
7巻 表紙 オリジナル
7巻 第6話「うちの音」ブリヂストン / クエロ
10巻 第1話「輪行どうでしょう」ブロンプトン
12巻 表紙 タイレル FX
12巻 第2話「ワガハイは自転車である」CARRY ME
12巻 第6話「うどんMY LOVE」タイレル FX
13巻 表紙 ブロンプトン
13巻 第5話「酔わない男」ブロンプトン
14巻 表紙 タイレル IVE
14巻 第1話「あたしのフォーリン・ラブ」バーディー、ブロンプトン、タイレル IVE
16巻 第2話「水着で自転車コンテスト」ブリヂストン / ワンタッチピクニカ、バイクフライデー / ポケット・ロケット
19巻 表紙 ブリヂストン / トートボックス
19巻 第6話「だって自転車は」ブリヂストン / トートボックス
20巻 表紙 OXエンジニアリング / PECO Buccho
20巻 第4話「気付いてないだけ」OXエンジニアリング / PECO Buccho
第4期「アオバ自転車店といこうよ!」
4期目となる「アオバ自転車店といこうよ!」の1巻が今年、2018年1月30日に発売されました。
*Link → 少年画報社オフィシャルサイト「アオバ自転車店といこうよ! 第1巻 宮尾岳」
自転車を愛してやまないアオバ自転車店の峠一家とその周りの人々の人間模様が描かれた、自転車とヒトをつなぐ心温まるストーリー!毎回色んな自転車が出てきて知識もぐっと広がり、サイクリングがしたくなるシリーズ最新作!
1巻 表紙 BRUNO / VENTURA
作中に登場するミニベロは・・・?! 書店にてお買い求めの上ご覧ください。
*以上は作中メインで紹介されている自転車をリストアップしたもので、サブで他の製品も登場していることがあります。また、巻頭や巻末など、ストーリー以外のページでも様々な自転車が登場していますが、上のリストには含めていません。
*主な登場人物の自転車は何度も登場しますが、基本的には最初に登場した作品でリストアップしています。
*小径車であってもシティサイクル(ママチャリ)などスポーツバイクでないものや、BMXなどは含めていません。
*モデル名の表記は基本的に誌面に合わせています。また現存しないメーカー、ブランド、製品も多く掲載されています。
*作中に登場する自転車についてはウィキペディアでも詳しく資料化されていますので、必要に応じてご覧ください。
今回はミニベロのみを取り上げましたが、自転車好きの方であれば全巻一気読みしたいと思わせる作品です。
新しい自転車が生まれる背景には、様々なドラマがあります。この作品に触れることで、これまで以上に自転車が好きになる方が多いのではないでしょうか。
「アオバ自転車店といこうよ!」になっても、基本は同じ。
「主人公はお客さん」です。
来年はあなたと
あなたの自転車が
主役になるかも! pic.twitter.com/E6xTaV7ytu— 宮尾岳 (@GAKUJIRA) December 30, 2017