*当記事より新しい記事を公開していますので、併せてご覧ください。→ 【2019年モデル版】eBikeが大流行!ミニベロ限定スポーツ電動アシスト自転車13モデル徹底比較
ヨーロッパで大流行中のスポーツタイプのeBikeが、日本でもいよいよ流行りそう!今回は日本国内向けミニベロのスポーツeBikeをご紹介します。一番下に比較表も掲載していますので、ぜひご覧ください。
日本国内でこれまで電動アシスト自転車というと、いわゆる“ママチャリ”的なシティサイクルや子乗せタイプがほとんどでしたが、ここ数年でヨーロッパにおいてスポーツタイプの電動アシスト自転車(以下、eBike)が一気に広がりました。日本では独自の法規制があることから海外モデルをそのまま日本で販売できない都合があり、日本の基準に適合したスポーツタイプのeBikeの登場を多くの方が長らく待ち望んでいましたが、これまで一般車(シティサイクル)の電動アシストを販売していた日本の大手メーカーがスポーツタイプのeBikeを発表したり、ヨーロッパで支持されている電動アシストメーカーが日本向け製品を発表するなどし、昨年から日本国内でもeBike関連で動きが出てきました。スポーツタイプのeBikeには、ロードバイクからクロスバイク、マウンテンバイク、折りたたみタイプを含むミニベロまで用途に応じて様々な製品が発表されていますが、今回はミニベロ(折りたたみを含む小径車)タイプのeBikeをご紹介します。
<ミニベロとは>
ミニベロとは、タイヤ径が小さい自転車(小径車)の総称で、折り畳み自転車や、ダイヤモンドフレームなどの折り畳めない小径車のことを指します。BMX車は慣例として含まれません。ミニベロは、街乗り用として誰でも気軽に楽しめる自転車でありながら、その可愛らしい見た目に反して走行性能の高いものも多く、軽量化やメカニカルな機構などマニアックでディープなバイクカスタムも楽しめる自転車です。また、簡単にコンパクトになる折り畳み自転車(フォールディングバイク)は自宅や職場での保管にも便利で、車や公共交通機関を利用した輪行(りんこう)で何処へでも連れて行けることから、旅のツールとしても多くの方に利用されています。
<ミニベロタイプのeBikeの特徴>
出足が軽く小回りもきくミニベロは街乗りに有利な反面、高速走行時の巡航性がロードバイクに比べて劣ると言われますが、日本国内では電動アシストが24km/hまでという規制があるため、高速巡航向きのロードバイクよりストップ&ゴーを頻繁に繰り返す街乗りに向いたミニベロにこそ、電動アシストのメリットがあります。
逆に、バッテリーやモーターにより車体重量が増えることで気軽に持ち運びしにくくなることから、フォールディングバイクを折りたたんだ際のコンパクトさは、屋内での保管と、移動については車に積む程度になることが考えられます。バッテリーの容量が小さめで軽いタイプや、折りたたんだ状態で転がせる製品もあるので、用途に応じた選択をしましょう。
<CYCLE MODE RIDE大阪2018 出展ブランド>
記事前半では、2018年3月3日〜4日に大阪の万博記念公園で開催された自転車イベント「サイクルモードライド大阪2018」で出展していたブランドの製品をご紹介します。
*ブランド名のABC順に掲載しています。
*eBikeを複数モデル展開しているブランドは、ハイエンドモデルを掲載しています。
▼BESV(ベスビー)/ PS1 ADV
世界最大の電動アシスト自転車市場であるヨーロッパにおいて、そのデザイン&性能で高い評価を受けているBESV。パソコン用キーボードやバッテリーを自社で製作するダーフォンエレクトリック社が親会社であることから、デザインの優先のスタイリッシュなフォルムが実現されている。近未来的なイメージのカーボンフレームを採用するとともに、フェンダー(泥除け)やリアキャリアなどもオプションで用意されていて、日常使いにも困らない。
*公式サイト(株式会社BESV JAPAN)
▼Bianchi(ビアンキ)/ Lecco-E
ブランドカラー「チェレステ」が日本でも人気の、イタリアの有名バイクブランド。2017年秋に日本に上陸したBosch製 eBike System(Bosch Active Line Plus)を採用し、可愛いルックスながらも高品質。2019年モデルとして展開予定のため、写真の車体は参考展示。スペックなども全て調整中のため、現時点で公開できる情報は無し。今年(2018年)中の発売を目指している。
*公式サイト(サイクルヨーロッパジャパン株式会社)
▼Daytona PotteringBike(デイトナ ポタリングバイク)/ DE01-X
バイクパーツの製造や販売で長い実績のあるデイトナが作った、電動アシストに全く見えない電動アシスト付きのフォールディングバイク。バッテリーはレザーバッグに収納し、モーターはハブモーター、ハンドル周りにメーター類を配さないことで、一見普通の自転車のようにスッキリと仕上げられているのが特徴。
*公式サイト(株式会社デイトナ)

DE01-XはDE01シリーズの最上級グレードとして、ホイールサイズが451に、ブレーキが油圧ディクスに、コンポがSHIMANO 105にグレードアップされた。これまではどちらかというとカジュアルなイメージだったが、最上級グレードの「X」はシックで高級感のあるイメージとなっている。
▼LOUIS GARNEAU(ルイガノ)/ (モデル名未定)
シマノのブースに展示されていた、ルイガノのミニベロタイプのeBike。CYCLE MODE international 2017でルイガノブースに参考展示されていた車体で、モデル名を含め全てが未定、非公開となっていた。
*公式サイト(株式会社あさひ)

ミニベロ LGS-S9 をそのまま電動アシスト車にしたようなモデルで、すんなり受け入れられそうなスタイリッシュさ。太いタイヤで乗り心地を良くし、タイヤの重さを電動アシストでカバーするスタイルは、他ブランドでも多く見られる。
▼Qi CYCLE(チーサイクル)/ EF-1
2012年に健康とスポーツを専門分野としたインターネット・テクノロジー企業「Qi CYCLE」が開発したeBike。バッテリーがフレーム内蔵式(取り外しも可能)で、電動アシストに見えない点がスマート。
*公式サイト(GSジャパン株式会社)
▼Tern(ターン)/ Vektron S10
2017年秋に日本に上陸し注目されているドイツのBosch製 eBike System(Bosch Active Line Plus)を採用したフォールディングバイク。短時間充電(2.5時間)、長距離走行(100km)、自然で静かなアシストなど、他ブランドの製品と比較してもハイスペックな製品に位置付けられる。
*公式サイト(株式会社アキボウ)

明るい環境下でも視認性に優れるディスプレイ(Intuvia)が搭載されたハンドルバーは、Ternが特許を取得しているステムでライディングポジションを簡単に変更できる。(OFF以外の)アシスト数が4モード用意されているのは、今回紹介している製品の中ではこのBosch製のシステムのみとなる。

街乗りだけでなくサイクリングなどのスポーツ性、そして収納性までを持ち合わせているVektron。大容量のバッテリーとフォールディング機能を備えている分、車体の重量は若干重くなっているが、折りたたんだ状態で押し歩きができる。
▼TRANS MOBILLY(トランスモビリティ) / ULTRA LIGHT E-BIKE
“持ち運ぶための電動アシスト自転車”をコンセプトに軽さ・使いやすさに重点を置いた、新発想の折りたたみ式電動アシスト自転車。バッテリーもアシストユニットも小型のものを採用し、走行距離は最大12kmと割り切った性能とすることで、電動アシスト自転車でありながら手軽に持ち出せるサイズ・軽さを実現しています。
*公式サイト(ジック株式会社)

車体重量11.9kg(バッテリー、スタンド、ペダルを除く)の軽さで、設計コンセプト「持ち運ぶための電動アシスト自転車」を具現化した、ミニベロタイプのeBikeの一つの完成形。アシストユニットやバッテリーが目立って野暮ったくなるようなこともなく、購入しやすい価格も含め、日常生活に取り入れやすい条件が揃っている。
<その他のeBike>
▼aero assistant(エアロアシスタント)/ 207+LⅡ
下り坂やアシスト機能をオフにすれば走行時にバッテリーに充電できる、回生モーターを装備したモデル。常時電動アシストを使えば家庭用電源からの充電ももちろん必要だが、コンセントから充電する手間が減るのは嬉しい。
*公式サイト(株式会社東部)
▼KAIHOU(カイホウ)/ BM-A30
カーエレクトロニクスメーカーが、家電製品、カー用品などとともに手がけている製品。
*公式サイト(株式会社カイホウジャパン)
▼kyowa-cycle(キョウワサイクル)/ YB451A
都会生活の中で最も優れた乗り物は自転車であるとし、自転車だけでの移動が少し困難な場合の対策として電動アシスト自転車を提案、設計から販売まで手がけている。
*公式サイト(キョウワテクノ株式会社)
▼TSINOVA(チノバ)/ TS01
中国・北京のハイテク企業であるチノバ社が独自に開発した駆動システム「VeloUP!」を搭載し、フレームを一体的に設計することでスッキリしたルックスに仕上げている。チェーンは油よごれがなく清潔、静かで、ベルト脱落の心配もないベルトドライブを採用。Bluetoothでスマートフォンと連携させれば専用アプリで走行距離やバッテリー残量の確認・本体ファームウェアのアップデートなどができる。車体重量は14kgとeBikeとしては軽めで、近場での普段使いに便利。
*公式サイト(株式会社E-バッテリー)
▼KKS minivelo project / S1-K
シートチューブの無い大胆なデザインが目を引く新しいブランドKKS minivelo projectのeBike。バッテリーはアルミフレームに内蔵され、さらに後輪電動アシストで見た目がスッキリ。あえて変速機はつけず、シンプルにさらっと乗れる1台になっている。「パパチャリ」「男性の普段使いの1台」として、この夏の発売開始を予定している。
*公式サイトは制作中(一般公開後、リンクします)
東京 渋谷のLife Bikeが販売をサポート。現在、販売店も募集している。製品に関するお問い合わせなどの連絡先はinfo@lifebike.jpまで。
<スペック比較表>
ミニベロ限定、スポーツタイプの主な電動アシスト自転車のスペック比較表です。高スペックな製品ほど良い訳ではなく、自分の使い方にあったものを選ぶのが大切。例えばバッテリーは車体重量にも関係するので、大きければ大きい方が良いというわけではないものの、充電回数が増えると劣化が早まるという考え方も。ただし最近の製品は、バッテリーが切れてアシストが無くなっても極端にペダルが重くなるわけではなく、普通程度に戻るだけなので、トータルでバランスを考える必要があります。