3年間のトライアル期間を経て2018年に、UCI(国際自転車競技連合)がロードレースでのディスクブレーキの使用を正式に認可したことから、国内のスポーツバイクマーケットでも急速に(eBikeの波と同じくらい大きな)ディスクブレーキ化への流れが生まれています。今回はディスクブレーキを採用しているミニベロを集めてみましたので、ぜひご覧ください。
ディスクロードの人気の高まりや、雨天時や雨天後の濡れた路面を走行しても制動力が落ちにくいことから、ミニベロでもディスクブレーキが注目されています。
ミニベロでの採用例としては、フォールディングバイクブランドのDAHONでは、手元にある資料の範囲では2000年モデルのZERO-G(26インチサイズ)で機械式ディスクブレーキが採用されていましたが、同ブランドのミニベロとしては2018年モデルのHorize Disc(20インチ)が最初となります。ちなみに現行モデルで6モデルにおいてディスクブレーキを採用しているTernは、2011年のブランド創業時に発表した2012モデルでは24インチのEclipse P9でディスクブレーキを採用していました。
ディスクブレーキには、ワイヤーが引っ張られることでパッドでディスクローターを挟む機械式(メカニカル)と、オイルの圧力で動作させる油圧式の2種類がありますが、操作上の注意点やメンテナンスの面で一長一短とされています。ご自身の用途に応じて検討してみてください。
*ブランド名で50音順に掲載しています。
ARAYA
1903年に日本で初めて自転車用リムの生産を始めた新家工業の自転車ブランドARAYA(アラヤ)では、ツーリング系やグラベル系を含むロードバイクからマウンテンバイク、クロスバイク、ミニベロまでをラインナップ。ミニベロのMFM(Muddy Fox Mini)は日常使いに便利な幅の広いタイヤを採用し、ディスクブレーキを装備している。

普段使いからホビーバイク的な使い方まで幅広いシーンを想定し、シマノBR M-315 油圧ディスクブレーキを標準装備。*Link → 製品ページ
E.B.S
E.B.S(イービーエス)は、日本人サイズに合ったサイズと使い方を考え、企画・設計後、 京都伏見の工房で一から手作りで製作される国産・ハンドメイドブランド。小径車ではカーゴバイクのTURNとWORKにディスクブレーキを採用している。

特徴的な大径クロモリパイプを用いたメインパイプを前後に貫通、前後のキャリアをボルトオンで取り付けた、荷物を載せても快適に走行できるTURN。フレームカラーや装着するパーツは取扱店で相談しながら、自分の使い方にあったものを選ぶ。*Link → 製品ページ

夢が広がりそうなカーゴバイクのWORK。木製天板付きの荷台を選べば、さらに特徴的な雰囲気に。*Link → 製品ページ
iruka
都内で最も速い移動手段と言える自転車をいつも一緒に連れて歩けたら…という想いから生まれたモバイル変身自転車iruka(イルカ)。工具類を一切使用せず、シーンに合わせてワンタッチで4つの姿に変身するirukaは、他の一般的な折りたたみ自転車と比べて30%小さく折りたためる点もウリの一つ(W78×H48×D35cm)。

18インチの小径ホイールながら、irukaがペダル一回転で進む距離は一般的なシティサイクル車の1.5倍以上にあたる6.8メートル(トップギア使用時)。平坦路での高速巡航から急な登り坂まで幅広く対応するシマノAlfine8段変速ギア、制動力と操作性双方に優れた機械式ディスクブレーキ(ローター径140mm)を備える。*Link → 公式サイト
OX bikes
瞬時に簡単に折りたたむことができる、OX bikes(オーエックスバイクス)の国産ハンドメイドバイク PECOシリーズは、瞬時に折りたため、省スペースの保管や運搬にも便利なフォールディングバイク。携帯性に優れて且つお洒落なバイクだが、モーターサイクルレースや独自の車いす製作で培われた「モノづくり」の企業による鍛えられた製品。

PECOでは4段変速の12インチタイプを2モデルと、9段変速の14インチタイプを1モデルラインナップ。いずれのモデルにもディスクブレーキが装備。*Link → 製品ページ(PDF)
KIMORI
軽快に加速し、ヒルクライムではトラクションを感じながらのダンシング。ダウンヒルではフロントへの荷重移動を意識しながらの胸のすくようなコーナリング。速く走る以上に、バイクと対話をしながらの操る楽しさを得られるCOLOSSUS(コロッサス)は、極細のクロモリチューブをオリジナルのラグにより複雑に組み上げられたバイク。

一般的な自転車のフロントサスペンションは、路面の凹凸吸収を主な目的としているテレスコピック型(いわゆるモーターサイクルの物を模倣したもの)がほとんどなのに対し、KIMORI COLOSSUSではフロント周りをメインフレームと接続することで姿勢を制御し最適な状態にするFLiG(フリッグ)ユニットを採用している。COLOSSUS WRでディスクブレーキを採用。*Link → 製品ページ
KHS
オリンピックやワールドチャンピオン、ナショナルチャンピオン用のトップラインからコミューターバイク、通勤通学用自転車、コンフォート、ファミリーなど楽しみのための自転車まで、幅広いラインナップを展開しているKHS。2020年モデルのミニベロでは、20インチ(406)サイズのフォールディングバイクF-20SXでディスクブレーキを採用。

Reynolds 500のクロモリフレームで10段変速のF-20SXでは、SRAM BB7 ディスクブレーキ 160mmローターを採用。フォールディングバイクながらもスポーツ走行が存分に楽しめる。*Link → 製品ページ(PDF)
STRiDA
1987年にイギリスで考案された独創的なトライアングルフレームを持つSTRiDA(ストライダ)は、簡単に折りたためる機能性、耐久性、デザイン性において世界的に評価されている。STRiDAは16インチ、18インチの2サイズを展開、いずれのモデルにも機械式ディスクブレーキを採用している。

画像は、3段変速で18インチサイズのSTRiDA EVO18。折りたたみ時のサイズはH720×W1150×D270㎜。*Link → 公式サイト
Tern
フォールディングバイクからノンフォールディングミニベロ、クロスバイクまで展開するTern(ターン)は環境問題への意識が高く、都市における最適な移動手段、アーバンコミューターとして自転車を位置づけ、豊富なラインナップを展開している。2020年モデルでディスクブレーキを採用しているのは、eBikeのHSD(エイチエスディー)、Vektron(ヴェクトロン)のほか、フォールディングバイクのVerge(ヴァージュ)シリーズで3モデル、ノンフォールディングミニベロではAMP F1の1モデル。

コンパクトなボディーデザインでありながらとても力強い性能を合わせ持つ、電動アシスト付きカーゴバイクのHSD P9は、アップライトな乗車ポジションによりとても乗車しやすく、ライダーの身長許容範囲が広いため家族でシェアすることが可能。油圧ディスクブレーキを採用し、悪天候時や雨上がりの濡れた路面を走行する際もしっかりと停止することができる。*Link → 製品ページ

フォールディングeBikeのVektron S10では、Shimano Tiagra 10段変速にMagura MT4 油圧式ディスクブレーキを採用。スポーティかつ安定感のある⾛⾏性だけでなく、誰もが利⽤しやすいコンパクトな収納性と携帯性を併せ持つ。*Link → 製品ページ

超ワイドギアと油圧ディスクブレーキが、走りへの欲求を駆り立てるフラッグシップモデルのVerge X11。3次元ハイドロフォーミング製法をフレーム / フォークに採用し、軽量化と高剛性を実現。*Link → 製品ページ

ベルトドライブ×内装変速の採用で高級サルーンのような静粛性を実現したVerge S8i。走行しながら発電しライトを点灯させる、軽量かつパワフルなダイナモハブを標準搭載。*Link → 製品ページ

451の上位グレードホイールと最上位モデルの高剛性フロントフォークを搭載したVerge P10。フロントシングルながらワイドギアを搭載することでフロントダブル並みの走行性能を併せ持ち、油圧ディスクブレーキが雨天時の制動力を高める。*Link → 製品ページ

逆スローピングのF1フレームとBMXスタイルを融合したAMP F1。ディスクブレーキと、KENDA K-RAD, 20″ x 1.95の406極太ブロックタイヤ、多段化仕様で、個性的な見た目だけでなく、安定感のある走行性能と走破性を併せ持つ。小径特有のクイックさを感じにくいので、小径車に慣れていない方の普段乗りにも十分対応する。*Link → 製品ページ
DAHON
世界最大のフォールディングバイクブランドDAHON(ダホン)は、折りたたみ自転車のパイオニアとしての長い歴史や膨大な特許数から、世界的シェア、ユーザー数を誇る。2020年モデルでディスクブレーキを採用しているのは、20インチサイズで8段変速のHorize Disc(ホライズ ディスク)。

Horize Discは、仕様、デザインともに同ブランドの他モデルとは一線を画したディスクブレーキモデル。ETRTO451に匹敵する極太タイヤが高いエアボリュームで安定感と走行感をもたらしてくれるアクティブバイク。*Link → 製品ページ
Daytona PotteringBike
バイクパーツの製造や販売で長い実績のあるデイトナが作った、電動アシストに全く見えないeBikeのDaytona PotteringBike(デイトナ ポタリングバイク)。当初はフォールディングバイクDE01やその上級グレードDE01S、DE01Xを展開していたが、昨年夏にクロスバイクタイプのDE02や、このノンフォールディングミニベロタイプの「DE03」がリリースされて、ラインナップに幅が出ている。

DE01シリーズの最上級グレードとなる「DE01X」で、前後油圧ディスクブレーキを採用。特にフロントはΦ180 サイズの大径ディスクローターが選択されている。*Link → 製品ページ
BIKE FRIDAY
オーダーを受けてからアメリカオレゴン州で一台ずつハンドメイドで生みだされるBIKE FRIDAY(バイクフライデー)は、国内の輪行だけではなく、スーツケースに納めて世界中をこの相棒と一緒に冒険することができるトラベルバイク。ディスク仕様の車体はPocket Rocket、Pocket Llama、Haul-a-Day各モデルの中で展開がある。

画像はPocket Llamaのラインナップの一つ、24段変速のPocket Llama Disc 24。*Link → 製品ページ
Pacific Cycles Japan
台湾で1985年に創業したPacific Cycles(パシフィックサイクルズ)は、ドイツr&m社のbirdyをはじめ、世界中の著名な自転車の生産を、一手に担う世界屈指の製造会社として有名な老舗自転車メーカー。2005年からは、それまでに培った膨大な小径車製作の経験をベースに、「エキサイティングな自転車しか造らない。」を掲げ、自社オリジナルブランド商品の開発に積極的に取り組んでいる。

フォールディングバイクのbirdyシリーズでは、birdy monocoque、birdy GT、birdy R11SPでディスクブレーキを採用。画像のbirdy R11SPは、birdyG3のフレームをベースとし、SHIMANO105 11speed Hubsmithのホイールセット、52Tのチェーンリングを搭載した、より「走行性」を重視したハイスペックモデル。*Link → 製品ページ

「小さく折畳めるロードレーサーによるパフォーマンスの追求」をコンセプトに、2005年に発売が開始されたReachは、当時としては稀有な存在だった451サイズのタイヤの採用に踏み切り、その時々の最先端のトレンドを取り入れながら進化してきた。第4世代となる最新型Reachでは、前後ディスクブレーキの採用、さらなる軽量化、フレーム剛性強化、画期的なサスペンション硬度変更システムなどの技術が盛り込まれている。*Link → 製品ページ

Integrated Folding = IFから名付けられたIF moveは、都会の移動をスマートに演出してくれるフォールディングバイク。9段変速のIF move 9 speedに加え、ベルトドライブを採用したシングルスピードモデルのIF move SINGLE SPEED/BELT DRIVEもラインナップ。いずれもブレーキはAvid Ball Bearing 5 Mechanical Disc Brake w/170mm rotorsを採用。*Link → 製品ページ
BESV
世界最大の電動アシスト自転車市場であるヨーロッパにおいて、そのデザイン&性能で高い評価を受けているBESV(ベスビー)では、ミニベロのラインナップ全てにおいてディスクブレーキを採用。

PSシリーズの上位グレードとして、より高い走行性能と軽量化を追求したモデルと位置付けられているPS1。しなやかなフォルムのカーボンフレーム、快適なライドを実現するデュアルショックサスペンションに加え、TEKTRO Hydraulic disc Electric Brakeを採用。*Link → 製品ページ

アルミフレームを採用したエントリーモデルでありながら、高性能バッテリーを搭載し、フル充電で90kmの航続が可能なPSA1。TEKTRO Mechanical disc Brakeを採用。*Link → 製品ページ

リアフレームとフロントフォーク、ハンドルを折りたたむことで、フレーム本来の剛性を保ちながら、コンパクトに収納することができるフォールディングバイクのPSF1。リジットフォーク×アルミフレームで軽量化を図りながら、リアサスペンションによる走行時の快適性を実現。PROMAX Mechanical disc Brakeを採用。*Link → 製品ページ
Riese & Müller
世界的に人気の折り畳み自転車birdyで有名なドイツのメーカーRiese & Müller(ライズアンドミューラー)のTinker(ティンカー)は、尾道ベースで取り扱いが始まったばかりのeBike。

内装変速ハブShimano “Alfine” 11速を搭載し、メンテナンスの簡単さとなめらかで静かな走りを兼ね備えた。さながらドイツの高級車を連想させる乗り心地が注目されている。極太のSCHWALBE Big Ben Plus 55-406に、フロントサスペンションまで装備し、抜群の乗り心地を実現。*Link → 製品ページ(English)
RITEWAY
クロスバイクを中心にライフスタイル系の自転車をラインナップするRITEWAY(ライトウェイ)では、20インチサイズのミニベロGLACIER(グレイシア)でディスクブレーキを採用している。

ワイドタイヤと強力なディスクブレーキで舗装路はもちろん荒れた路面でも抜群の走破性のGLACIERは、乗り降りしやすいスタッガードフレームで毎日の買い物など日常使いにも便利な自転車。コントロール性に優れるメカニカルディスクブレーキを装備し、雨の日でも安定した制動力を発揮する。*Link → 製品ページ
LOUIS GARNEAU
生活に密着したカジュアルな自転車を扱うLOUIS GARNEAU(ルイガノ)では、子供車や女性にも乗りやすいタイプの自転車など、数多くのアイテムを目的別に揃えている。ミニベロも複数モデルをラインナップしているが、ディスクブレーキ採用モデルはEASEL9.0(イーゼル9.0)とEASEL ADVANCED3の2モデル。

ミニベロならではのハンドリングの良さと安定性に優れるジオメトリーで、街中を最高に走りやすいバイクを目的に開発。SHIMANO BR-MT200 HYDRAULIC DISC BRAKEを採用。*Link → 製品ページ

カッティングエッジなエアロデザインフレームの近未来的な都会派デザインが目を引くハイスピードスポーツバイク。フレームだけにとどまらずフロントフォークやシートポストにもエアロ形状にこだわり、TEKTRO MECHANICAL DISC BRAKEが強力な制動力をもたらす。*Link → 製品ページ
RENAULT
多数のミニベロをラインナップするRENAULT(ルノー)では、カーボンフレームの16インチサイズのフォールディングバイク RENAULT Carbon8でディスクブレーキを採用。

RENAULT Carbon8では、炭素繊維 TORAY T700カーボンフレームに前後油圧式ディスクブレーキを採用。フラットバーハンドルながらも高さ調整機能付きのため幅広いライディングポジションに対応し、スポーティーな走りができる。*Link → 製品ページ